ザ・タニング・オブ・アメリカ

1970年代の初頭にニューヨークのサウス・ブロンクス地区で生まれたヒップホップと呼ばれる文化は、今や人種や国を超え、文化的のみならず商業的にも大きな影響力をもつようになった。

長年大手のレコード会社で重役を勤め、U2, イヴ, リンプ・ビズキット, エミネム, マライヤ・キャリー 、ウィル・スミス, ナズ, メアリーJ.ブライジなど数多くのアーティストのキャリアに関わっただけでなくマーケティング&広告のプロでもあるスティーブ・スタウト(Steve Stoute)は、著書『Tanning of America』にて黒人文化が他の人種に浸透してゆく様を「Tanning」と表現し、「オハイオでのJay-Zのコンサートでアジア人、白人、黒人の 様々な場所から集まった若者がリリックを共有し、同じダンスをしている様子を見て、社会的にも経済的にも色々な背景を持った若者を集結されるものはほかに あまりない。ヒップホップには、もの何か凄く強い影響力をもった何かがあると思った。この考えを一度本に書きたかった。」と話す。

『Tanning of America』はVH1でドキュメンタリー化され、2月24日から27日の4日間に渡るテレビ放送に先駆けて2月20日ニューヨークのThe Paley Center for Media にてプレミアスクリーニングとパネルディスカッションが行われた。オプラ・ウィンフリーのO,The Oprah Magazineの編集者であり、CBSの”This Morning”キャスターでもあるゲイル・キング が議長を務めたパネルディスカッションには、著者のスティーブ・スタウトを始め、ラッパーのナズ、FUBUの創設者、又人気のテレビ番組Shark Tankでも活躍する実業家のデイモンド・ジョン、Hip Hopのパイオニアーであるファブ・ファイブ・フレディー(Fab Five Freddy)、公民権運動家のアル・シャープトン師(Reverend Al Sharpton)など、ヒップホップや黒人文化において重要な面々が参加した。

ドキュメンタリーではマライヤ・キャリー 、ショーン “ディディー” コムズ、Dr. ドレー、 ウィル. アイ. アム 、 ラッセル・シモンズ, ファレエル、ナズ、 レヴァレンド・ラン、リック・ルービン 、ファブ・ファイブ・フレディー、ジミー・アイヴォン、アル・シャープトン師、スティーブ・スタウト等のインタビューを交えながら、エンターテイメント、 政治、アメリカ文化全般の中での人種間の壁を取り壊わされる過程や公民権運動においてヒップホップがどのような役割を果たしたかを振り返り、どのようにア メリカ文化に浸透し、メインストリームへと変貌していったかが様々な視点から興味深く描かれている。